起業後に気をつける4つのポイント

起業した後にしておかなければならない4つのポイントをお話させていただきます。
ここに挙げた4つの項目は、税法上の特典を受けるため、さらには経営を行う上で必要不可欠なものです。
初年度から計画的な経営を行うことができる様、必ず行っていただきたいことになります。

 

1.法人・個人とも青色申告を選択する

法人・個人とも税務署に提出する申告書には、青色申告と白色申告があります。何も選択しなければ白色申告となります。青色申告は自主的に選択することになりますが、青色申告を選択することにより税法上様々な特典を受けることができるのです。
受けることのできる特典の例としては、次のような項目が挙げられます。  

(1) 個人事業の場合

  • 欠損金(赤字)を翌年以降最大3年間繰り越し
  • 家族従業員の給料を全額経費に算入 
  • 減価償却の計算方法につき、定率法の選択 

(2) 法人の場合

  • 欠損金を翌期以降最大7年間繰り越し
  • 欠損金の繰り戻しによる法人税額の還付 
  • 減価償却費の特別償却又は法人税額の特別控除の適用
                       

これ以外にも様々な特典を受けることができるので、必ず青色申告を選択することを忘れないで下さい。

 

2.経理システムの構築

開業当初は色々とやらなければならないことが多く、どうしても経理が後回しになりがちです。しかし、会計が整っていないと経営の実態を把握することが困難であるため、できるだけ早く経理システムを確立しましょう。

経営は常に改善を行わなくてはなりません。その改善を行う基礎データとして会計帳簿があるため、現金や預金の処理を日々行い、正確な帳簿を作成する必要があります。

毎月の会計データを作成する経理システムをなるべく早く構築し、そのデータを十分に経営にお役立て下さい。

 

3.損益分岐点売上高を把握する

損益分岐点売上高とは、利益がプラスマイナスゼロになる売上高のことです。
見方を変えると、売上高がこの金額未満の場合には利益が赤字となってしまうのです。つまり、損益分岐点売上高は事業を行う上で必要最低限の売上目標となります。

開業にあたり、売上目標については期待値等を込めて漠然と決めてしまいがちですが、損益分岐点を算定することができていれば、具体的な売上目標を設定することができます。

戦略的に経営を考えるのならば、開業前に損益計算分岐点売上高を把握しておかなければなりません。

開業前に損益分岐点売上高を算定し、最初の目標売上高に設定します。この売上高未満の場合には赤字になるのですから、絶対に達成しなければならない金額です。
目標となる売上金額が把握できていれば、後はそれを月次の売上高及び日々の売上高の目標金額に落とし込んでいくことにより、その売上を確保するために具体的に何をすればよいかが見えてきます。

目標売上についてはほとんどの方が開業前に設定すると思います。その目標金額をまずは損益分岐点売上高に設定してみて下さい。

 

4.人件費の実質負担を考慮して経営計画書を作成する

事業を行う上で、一般的に最も経費に占める割合が大きいのは人件費ではないでしょうか。
そのため、人件費の金額に関してはみなさん十二分に考えているとは思います。

しかし、人件費の金額に関しては十分に把握していても、人件費に掛かる間接的な費用について、計算から抜けている方が多く見受けられます。
人件費に掛かる間接的な費用とは、社会保険料及び労働保険料の会社負担金額や生命保険料などの従業員の雇用に掛かる経費です。

例えば、社会保険料の会社負担金額はおおむね11%前後です。つまり、社会保険料の会社負担金額だけを考えても、給料の金額プラス11%が人件費として必要となるため、これらの間接的な費用を把握しておかないと当初の経営計画が大幅にずれてしまかもしれません。そのため、人件費を考える場合には、直接支払う給与金額だけでなく、雇用維持に掛かる費用等も含めた金額を人件費として計算しておかなくてはならないのです。